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2023.03.30

研修医ブログ

1年の集大成・ポートフォリオ発表会

#専攻医

みなさま、こんにちは。総合診療・家庭医療専攻医の山中です。
今回は今月11日に開催したポートフォリオ発表会について報告します。


昨年に引き続きハイブリッド開催でしたが、発表者が3人→5人に増え、コメンテーターの新井大宏先生に直接会場にお越しいただくなど、規模も若干グレードアップしました。
また、昨年よりさらに多くの方々にご参加いただき、本当にありがたく思っています。参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

ポートフォリオ

ポートフォリオとは元々「学習者の成果や省察の記録をファイルに蓄積、整理されていくもの」と定義されています。
総合診療・家庭医療の専門研修の中では、「総合診療・家庭医療専門医に求められる臨床能力を示す事例を記載したもの」とされています。
総合診療PGでは7つの領域、家庭医療PGでは20の領域のポートフォリオを作成することになります。

今回我々が発表したポートフォリオは(ポスターの通りですが)、発表順に

窪田由和子先生、領域「障害とリハビリテーション」
題名「ICF分類を用いた評価をもとに介入を行い、独居生活への復帰と障害の受容を果たした事例」


元山隆太先生、領域「複雑困難事例」
題名「家庭内暴力からの避難目的で緊急入院を指示し、退院調整に難渋しながらもPCAMで評価し退院支援を行うことで安定化を目指すことができた一例」


林貴弘先生、領域「連携重視のマネジメント」
題名「アルコール依存症の中年女性に対し多職種と協働し断酒のための教育入院につなげることができた一例」


樋山智和先生、領域「多疾患併存」
題名「初回訪問診療時に予後1ヶ月と思われたが、マルチモビディティのバランスモデルを用いたことで長期に安定した在宅医療を継続できた一例」


山中、領域「思春期のケア」
題名「登校困難に至った起立性調節障害の女児に対し継続診療を行い、日常生活の安定化をはかった一例」
となります。

発表を終えて

今年は昨年よりもさらに議論も活発に行われ、とても良い企画になったのではないでしょうか。
個人的には至らない点も多々あり、反省が尽きませんが、他の専攻医のクオリティの高い発表が非常に刺激になりました。
 
各専攻医が作ってきた発表は、それぞれが日々どんな姿勢で診療を行っているか想像できるものだったし、
それに対してさまざまな医師や他職種の方々からいただいたご意見は、自分たちの視野を広げ、より深く考えさせられる示唆に富んだものでした。

会場参加の看護師さんや心理士さんからもご発言をいただきました

また、ポートフォリオ評価者でもある新井先生からは、ポートフォリオに関する具体的なアドバイスを発表会中はもちろん、終了後もたくさんいただき、専攻医一同大変勉強にななりました。

 
改めて、皆さん多忙な業務や厳しい感染状況の中、ご参加いただき、本当にありがとうございます。
よかったら来年もまた参加してください

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