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2023.11.02

研修医ブログ

目指せ!「みんなで楽しくHPH」

#専攻医

こんにちは、総診専攻医の窪田です。

総合診療医のコア・コンピテンシー(他科の医師と比較して特に優れているとされている能力)の1つに予防医療・健康増進があります。
私はかねてよりその分野に興味があり、昨年11月のJ-HPHカンファレンスや今年5月の日本プライマリ・ケア連合学会学術大会に参加してからというもの、ますます心を燃やしております🔥

HPHとは

Health Promoting Hospitals & Health Servicesの略です。

Health promotionとは、WHOによって「人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセス」と定義されています。

ざっくり言ってしまうと患者さん、職員、そして病院に来ていない地域の人々、みんなの健康づくりをサポートする役割を担う病院がHPHなのです。HPHは世界的なネットワークを作って活動しており、日本にも日本HPHネットワークが存在します。甲府共立病院も日本HPHネットワークに加盟して活動しています!

詳しいことは日本HPHネットワークのホームページなどでぜひ

課題はいろいろ

甲府共立病院にはHPH活動を進めるために、HPH推進委員会なるものがあり、私も今年からその一員になりました。

委員会紹介スライドより

やりたいこと・やった方が良いことは色々あるのですが、なかなか概念が分かりにくいのも相俟って、職員みんなの共通認識になっていないのが大きな課題の1つです。

私としては「HPHって病院にとっても、自分にとっても良いものだし、何より楽しいものなんだ」と布教したい思いで悶々としていたのですが、そんな時に絶好のチャンスが到来しました。

甲府共立病院では月に1回、全職員学習会というものが開かれており、8月の学習会はHPH推進委員会が主催することに!

「HPHってどんなものか、まず知ってほしい。あわよくば、なんか楽しそうじゃん、いいじゃんって思ってほしい!」

そんな私の脳裏に浮かんだのは、昨年11月のJ-HPHカンファレンス2022の特別講演でご自身の病院での取り組みをお話してくださった台東区台東病院の山田隆司先生でした。
「ぜひ山田先生の講演をうちの職員に聞いてほしい!」と委員会で提案。全員一致で賛成してもらえました。
そして、台東病院に依頼したところ、なんと即・快諾していただきました!

現場にヘルスプロモーションを実装化するin山梨

山田先生の講演が決まってから、委員会やコアメンバー会議で「ただ聞いて終わりにしないように」「何とか1人1人が自分事にして持って帰れるように」と何度も検討を重ねました。
そして講演+グループワークの学習会内容と、県内全事業所をZoomでつなぐハイブリッド形式の開催が決定。見出しにあるテーマも決めて、あちこちに宣伝したり、(主に委員会の事務局長が)諸々の準備しながら当日を迎えました。

企画ポスターの一部(この話題をどれだけ寝かしたかバレてしまう…)

当日は会場に60人、オンライン含めると100人超が参加しました。

冒頭、まず私から甲府共立病院のHPH活動について報告。「そもそもHPHとは~」という話から、直近1年間の活動についてまとめてお話ししました。
(機会があればその内容もいずれ…)
 

病院職員1人1人から生まれたHPH活動

場が温まったところで(?)、いよいよ山田先生のメイン講演。

座長は院長の小西先生(写真右)が務められました

山田先生はまず台東病院の理念「『ずっとこのまちで暮らし続けたい』を応援します」を示し、台東病院は高齢者医療を中心に行っていることや高齢者医療の特徴、専門医療中心の「医療主導型」から総合医療が重視される「多職種包括支援」へのパラダイムシフトが起きていることなどを話されました。

講演される山田隆司先生

そのような情勢の中、台東病院では病院活動の3つの柱の1つにヘルスプロモーションを据えます。
そしてヘルスプロモーション活動の内容は、職員のワークショップで議論して決めていったそうです。
「何をすれば地域貢献になるのか」「どんなことならできるのか」と議論し、認知症ケア・在宅ケア・フレイル予防・食生活改善支援・禁煙推進の5つの活動を提起。院内の売店でサラダとメインがセットになったヘルシーセットの販売や地域のタバコ拾い活動、病院祭りの中での健康教育など…多様な活動を続けているとのことです。

講演の中では、活動の中核を担っている作業療法士の楠本直紀さん、薬剤師の鈴木慶介さんもZoom越しにミニレクチャーを展開。「『病院完結型医療』ではなく、『地域完結型医療』をしようという志が共有できていたことが重要」、「新しいことでなく、業務の延長でまず考える」など、示唆に富んだ内容でした。

講演の後には「これからやってみたいこと」をテーマに、KJ法のグループワークを実施。

「うちの病院でも食生活改善やりたい」「フィットネスとか体操がいいかも」「認知症カフェをやってみたい」など、色んな職種からさまざまなアイディアが出されました。

代表して私のグループがワーク内容を発表させてもらいました(私のおでこがテカっています///)

最後に山田先生から講評をいただき、「やりがいもあるし、ぜひ楽しんでやっていってください」と心強いメッセージもいただきました。

参加・視聴した数人からは「講演の中に具体例がいっぱいあったので、『自分たちだったら』をイメージしやすかった」「うちの目指すところはこれだ、と思った」と嬉しい感想も伝えていただきました。

今回の学習会を「やっただけ」で終わらせないように、私もこれからもっとHPHを広げていこうと思います!
「何か面白そう」と思っていただいた方は、ぜひご連絡ください!

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