2023.11.29
研修医ブログ
牧丘病院研修レポートvol3.多職種連携
研修の渡部です。暑い夏が恋しい季節になりましたね。寒すぎて今年は早めにこたつを出しました。
さて、今回は10月の牧丘病院での地域医療研修についてパート3!多職種連携について紹介します。
※パート1:研修医が学ぶユマニチュード
※パート2:自然に囲まれた地で地域医療
患者さんにとって医師より「近い人」
多職種連携は「複数の領域の専門職者が各々の技術と役割をもとに、共通の目標を目指す協働」と定義されています。
たとえば、訪問診療において医師が利用者のもとに伺うのは、容態が安定していれば月1~2回。滞在時間も10分程度のこともあります。
一方、訪問看護や訪問リハビリ、訪問入浴のスタッフは週に複数回訪問することもあり、多くの場合滞在時間も1時間程度あります。
つまり、医師より多職種の方が利用者の状態を詳細に把握している場合が多くあるということです。
「医師は背景になることも必要」
指導医の岡本先生より教わった、印象的な言葉です。
他の職種の方が患者さんや利用者さんのことに詳しいのに、あたかも自分(医師)の方がより知っているかのように方針を独自に決めると、利用者にとっての不利益になる可能性が高くなります。
「医師はリーダーシップを取る機会が多いが、他職種の意見を小まめに聞くことが大切」だと、今回の実習で改めて学びました。
しかし、医師は他職種にきつい権威勾配を感じさせていることも多く、話しかけにくい存在になりやすいです。それでは良好な多職種連携はできません。
常日頃から看護師やセラピスト、薬剤師、栄養師など、さまざまな医療従事者と他愛もない会話をしたり、院内にいないケアマネさんや訪問介護師とは、電話番号を交換し医師から小まめに連絡をすることで、利用者に関わるスタッフと「顔の見える関係性」を構築できます。
そうすることで、相談しやすい環境を整えることが大切であることを学びました。
いつか在宅医療に関わりたい
学生の頃から「訪問診療をやりたい」という気持ちがあり医師になりました。
今回、牧丘病院で経験したことで在宅医療の奥深さや、やりがいというものを感じることができました。
初期研修修了後、どのような医師になるか、まだ曖昧な面もありますが、どこかのタイミングで在宅医療に関われる医師になりたいと強く感じる研修となりました。
お世話になった牧丘病院の職員の皆さん、1か月本当にありがとうございました!