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2024.07.08

研修医ブログ

韮崎高校で出前授業をしてきました!

#研修医

はじめまして!甲府共立病院研修医1年目の小池翼です。

総合診療部での研修が始まり1ヶ月が経ちました。患者さんの診察・治療、カンファレンスでのプレゼンテーション、採血や中心静脈カテーテル挿入などの手技、指導医や上級医の先生によるレクチャーと、毎日忙しくも充実した日々を過ごしております。と、同時にお腹が空いて、お弁当やお菓子が進む日々です笑


プライベートでは、ある作曲家のピアノ曲を特集したリサイタルを聴きにいきました。(最後に少し感想を書かせていただきました)

研修医から「医師のススメ」

さて、6月12日、山梨県立韮崎高等学校で出前授業をする機会をいただきました。

引用:山梨県立韮崎高等学校〈http://www.niratakah.kai.ed.jp/?doing_wp_cron=1686801281.1190431118011474609375〉

韮崎高校では、「教養の科学」という講義の一環として、医療系の進路を目指す学生さんを主な対象にこの出前授業を行っており、当院からは竹田看護師と本間言語聴覚士、そして医師の私がお邪魔してきました。

私からは、「医師のススメ!?」と題して、〈チーム医療ってなんだろう〉、〈医師ってどんな仕事?〉、〈医師になるには?〉という流れでお話させていただきました。

20分という限られた時間の中でも高校生の皆さんと双方向でやり取りしながら進めたいと思い、私から学生さんたちにいくつかの質問を投げかけてみました。

冒頭では、自分たちが知っている医療職を数えるペアワークをしてもらったのですが、なんと12個もの職種を答えてくれたペアがいました!
また、医師についてのイメージは「大変そう」「患者さんのために努力していそう」という声をいただきました。

竹田看護師や本間言語聴覚士からも、それぞれの職種の特色や、その職業を目指すためにすべきことについてお話があり、高校生たちは真剣な眼差しで聴いていました。

当院では研修医1年目の4月に多職種研修で各職種からお話を伺う機会がありますが、出前授業では新しく学ぶ内容も多く、私自身、大変勉強になりました。

1人でも医療職を…

各職種からの講義が終わった後は、ブースに分かれて交流する時間もありました。

高校生は、医師から見た薬剤師の役割や、勉強のモチベーションを保つ方法についても質問してくれました。

今回の出前授業をきっかけとして、医療職を目指してみようかなと思う高校生が一人でも増えてくれていたら、こんなに嬉しいことはありません。韮崎高校の学生さんに限らず、医師という職業や医療現場に少しでも興味を持っているかたは、当院の医師体験にぜひ来てください!

次回は8月に複数回の開催を予定しているとのことです!

忘れているように見えたとて

さて、私が聴きに行ったピアノ・リサイタルで取り上げられていた作曲家は「モーリス・ラヴェル」という人物です。ラヴェル(1875-1937)はフランスの作曲家で、オーケストラの楽器紹介によく使われる「ボレロ」という曲は、音楽の授業で聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

中央のピアノを弾いている人物がラヴェル 引用元:https://cs.wikipedia.org/wiki/Maurice_Ravel

ラヴェルは20代のとき、「亡き王女のためのパヴァーヌ」という曲を書きました。彼は晩年、重度の失語症と記憶障害に苦しめられていたと言います。そんな状態の彼は、あるときこの曲を聴いて、「美しい曲だね。これは誰の曲だい?」と尋ねたそうです。

私は「亡き王女のためのパヴァーヌ」を聴いた帰り道、自然と患者さんのことを思い浮かべていました。
学生時代から、何人か認知症をもつ患者さんを担当させていただきました。認知症のかたを診ていると、ご本人も周囲も何かと記憶が保てないことや生活の上で失敗してしまうことに目が向きがちです。しかし、音楽であれ、愛する人であれ、好きな食べ物であれ、若い頃からその人が慣れ親しんできた根本的なものは、何かしらの形でその人の深い部分に刻まれているんじゃないかな、と思います。

まだまだ未熟ですが、医師として、一人の人間として、患者さんの人生に尊敬の念をもって関わっていきたいです。

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