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2025.05.15

研修医ブログ

はじめてのちゅうしゃ

#研修医

こんにちは。初期研修医1年目のもる(ペンネーム)です。
「研修医」といっても、甲府共立病院では入職後すぐに病棟や外来に放流されるわけではありません。4月中は血のにじむような厳しい研修(※)を経て、5月からの病棟での「導入期研修」に備えるのです。
※本人の感想です。

初期研修医が学ぶ大切な手技のひとつに注射があります。今回は初期研修医1年目3人の注射をめぐる奮闘ぶりを書きたいと思います。

まずは模型で練習

いきなり本物の人間に注射するのは、刺す方にも刺される方にも不幸しか生みません。まずは模型で練習します。この練習は新任の看護師さん達と一緒に練習しました。

インスリン注射の針を接続する段階で苦戦する研修医。前途多難。

模型を使った研修は3人ともなんとか無事終わり、いよいよ次は本物の腕で練習します。検査室研修で使う血液をお互いの腕から採血します。

Dr.M→もる

まずはDr.Mがもる(患者役)の左腕から採血します。
Dr.Mはおもむろにビニールのエプロンを付けだしました。
「どれだけ流血させる気なんだろう。。。」
ピンクのエプロンが患者さんの不安を煽ります。

ピンクのエプロンに不安を覚える患者さんの図

そんな患者さんの不安をよそに採血は一発で終了。最後は採血場所から流血して腕と机を血に染めましたが、許容範囲でしょう、たぶん。

取る方も取られる方も真剣です

Dr.もる→桜日和

続いてDr.もるが桜日和(患者役)の左腕から採血します。
何度かアルコール綿で拭く、血管を確認するを繰り返し、覚悟を決めて針を刺します。
が、血は取れません。4月の甲府は快適な気候なのに、Dr.もるの額からは汗が滲みます。

左腕からは取れませんでした。

左腕からの採血をあきらめ、次なるターゲットを桜日和の右腕に定めます。
これ以上桜日和の腕に傷を負わせると、今後の人間関係に支障が出かねません。先輩の貴重なアドバイスを参考に、今度も覚悟を決めて針を刺します。今回はなんとか無事成功!
桜日和の両腕にあざを残してDr.もるの初採血は終了しました。

右腕からは取れました。

Dr.桜日和→M

最後はDr.桜日和がM(患者役)の左腕から採血します。
患者さんは不安のあまり顔をそむけています。

自分の腕を直視できない患者さんの図

患者さんの不安がDr.桜日和に伝わったのか、残念ながら患者さんの左腕からの採血はかないませんでした。
気を取り直して今度は右腕からです。針もより採血しやすいものに変え、再びトライします。頼りになる先輩方のアドバイスもあって今度はなんとか成功!やりきりました!

先輩Dr.の的確なアドバイスをいただくDr.桜日和です

最後に

始める前は「30分くらいで終わるかな」と軽い気持ちで考えていましたが、終わってみればすでに2時間が経過していました。
――甘い見積もりと過剰な自信は危ない。
注射の経験とともにそんな教訓も得た3人の初期研修医でした。

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