2022.01.05
研修医ブログ
地域医療研修(御坂共立診療所)~地元人編~
明けましておめでとうございます、研修医の中土居です。
今年最初のブログ記事は、当院の地域医療研修の様子をお伝えしたいと思います。
私が2ヶ月間の研修させていただいた御坂共立診療所は、笛吹市の御坂・八代・芦川地域の住民の健康を支えるべく設立された、45年の歴史を持つ診療所です。
私自身が八代町の出身でもあり、まさに「地元での地域医療」を学ぶ機会をいただくことができました。
診療所の業務は、午前中は外来を、午後は外来のほか、訪問診療も行います。
外来では高血圧症、糖尿病などの慢性疾患の定期受診に加え、外傷などの臨時受診を経験しました。
訪問診療では、様々な事情で通院困難な患者さんのお宅に伺い、診療のほか健康相談なども経験しました。
併設されている御坂歯科診療所の歯科往診にも同行させていただき、地域に根ざした歯科診療の考え方も学ぶことができました。
大きい病院とは異なり、診療所で可能なことの限界を感じる一方、患者さんとの距離感の近さは、診療所ならではの強みだと感じました。
また、地域の特別養護老人ホームやデイケアの施設でも研修をさせていただきました。医療と密接でありながらも異なる介護のフィールドの仕事を学び、地域に暮らす人々の生活を支える仕事の幅広さを知りました。
笛吹市は桃・葡萄栽培をはじめとする農業で生計を立てている人口が多いエリアということで、御坂協立診療所では恒例となっている農業体験もさせていただきました。
今回は葡萄の房の傘づくりを経験しました。力仕事ではないものの、地道で骨の折れる作業でした。
地域ならではの特徴で、農繁期には収穫作業で常に上を向いて立ったまま作業するので、脊椎を傷める方が多いということを知りました。
研修中、患者さんから、果物や野菜を差し入れていただいたり、職員の方が手作りチーズケーキやカステラを振る舞ってくださいました。本当にこの診療所が地域の人々に愛されていることを実感しました。
今回の研修では、地域に寄り添う医療のあり方を実践から学び、また、人々の心の暖かさに触れて、自分自身が生まれ育った地域の魅力を再認識できました。
自分が肌で感じ取った地域医療を、仕事の中に活かしていきたいと思います。