インタビュー

INTERVIEW

2021.04.19

インタビュー

あすなろ武川薬局 薬剤師にインタビューをしました

#薬剤師

薬剤師の存在を身近に感じ、頼ってもらえる薬剤師になりたいです

あすなろ武川薬局薬剤師(2014年入職)

薬剤師になろうと思ったきっかけはなんですか?

小さい頃、叔父が腎臓病になって、飲んでいる薬の量があまりに多いのが印象的でした。母から「おじさんはお薬がないと生きていけないんだよ」と聞いて、薬ってすごいんだなと思ったのがきっかけです。

山梨民医連との出会いを教えてください。

高校生薬剤師体験で、あすなろ巨摩薬局の現場を体験しました。その後、たまたまですが、長期実務実習もあすなろ巨摩薬局で実習しました。

山梨民医連に入職しようと思ったのはなぜですか?

高校生薬剤師体験の後も、実務実習の後も、毎年お便りをくれて、ご縁を大切にしていると感じていました。奨学生ではなかったけれど、栃木に会いにきてくれたりして、あたたかさを感じました。ずっと見守り支えてもらって、こういうつながりのあるところで働いてみたいなと思い、入職しました。

山梨民医連の薬剤師になって、よかったと思うのはどんな時ですか?

それまで世界情勢や日本の政治に目を向けることがなく、ニュースや新聞も興味がなかったので、入職して、世の中がどうなっているのかを考えるきっかけをもらえました。いまも全然詳しくないし、知らないほうがよかったんじゃないかと思うこともありますが、知らないって怖いことだと思うから、噛み砕いて情報をもらえるのは民医連に入職したおかげだと思います。世の中を知ることは患者さんの背景を考えることにつながり、それが民医連の薬剤師の強みではないでしょうか。

あすなろ武川薬局のいいところを教えてください

患者さんとの距離が近く、武川診療所、訪問看護ステーションかいこま、武川歯科診療所との連携がとれているところです。よく言われる「地域に根ざした薬局」そのものだと思います。薬局に来ている患者さんの名前を歯科診療所で出せば、「あぁあの人ね、そういえば最近歯科にも来てないね」と、すぐにわかります。患者さんが診療所に行けなくなって往診に切り替えれば、薬局から歯科につないで、歯科も往診に対応する、といったことがすぐにできるのがいいですね。
一人ひとりの患者さんがとても身近で、休日も道の駅とかで患者さんに会うと、嬉しい気持ちになりますね。


印象に残っている患者さんはいますか?

他の事業所に通っていて、うちで往診に行くようになった患者さんで、訪問にいくと怒られたりして全然打ち解けられなかった方がいました。最初は行くときに緊張していましたが、いまでは色々話してくれたり、自分の感情を伝えてくれるようになったのが嬉しいですね。時間はかかったけど、患者さんがわがままを言うのも打ち解けたからなのかな、って思うと嬉しいです。

地域全体で患者さんをみているんですね

その方が通っていた事業所のケアマネさんは、訪問のスケジュールを持ってきて、「最近どうですか?」と聞いてくれていました。「最近あの方、すごく表情が変わったよね」と言われると安心します。自分はお薬を届けにいったときしか患者さんの状態を見れないけれど、ヘルパーさんは毎日入って様子を見ているので、自分が見ているときだけ穏やかなんじゃなくて、ずっと穏やかに過ごせてるんだな、って思います。
そういう地域でのつながりが、患者さんにも伝わるんですよね。いいところだなって思います。

診療所との連携はどうですか?

診療所は先生との距離が近いので、なにかあればすぐに会いに行って話せるのがいいですね。急に在宅になった患者さんのように、訪看さんと顔見知りではなくて打ち解けられないようなときは、毎月会っている薬剤師があいだに入ってお話することもあります。また逆に、看護師がいまのお薬の状態を教えに来てくれたりして、情報が共有されています。みんながその患者さんのことを知っている武川だからできること、ですね。

薬剤師として大事にしているのは、どんなことでしょう?

患者さんがどう思っているか、感じていることを聞き出して受け止めることを大事にしています。よく「患者さんに寄り添って」と言われるけれど、患者さんが感じていることをいったん受け止めないと、寄り添えないのではないかな。薬のこと以外でも、傾聴してあげることで気持ちが楽になると思うので、それを大切にするようにしています。

お休みの日はなにをして過ごしていますか?

道の駅が好きなので、白州や小淵沢の道の駅にいったり、ドライブしたりしています。武川が大好きになりました。

どんな薬剤師を目指していますか?

患者さんが薬剤師の存在を身近に感じてくれて、なにかあったときに頼ってもらえる薬剤師になりたいです。医療機関をホームに感じてほしい。あの薬局に行くとあの人がいるっていうのは、患者さんの安心感につながると思うんです。たとえば「具合が悪い」と、薬局に電話がかかってくることがあります。結局は先生や看護師につなげるので、直接診療所に電話したほうがスムーズかもしれないけれど、薬局に電話してくるのは、あすなろ武川を身近に感じて頼ってもらえているのかな、と思うとすごく嬉しいです。ふらっと立ち寄れる薬局になればいいなと思います。

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