2022.07.26
研修医ブログ
「次は君の番だよ」恐怖の症例発表・医局カンファ編
おひさしぶりです森下です。
気付いたら夏真っ盛り。世間は夏休みらしいですね。
現在救急科研修をしているぼくから1つメッセージです。
熱中症と感染症には気を付けて行動してくださいね。
さて、研修医 1 年目の導入期が終わり、各診療科での研修が始まりました。
その研修の様子については、そのうち記事としてあげたいと思います。
今回は医局カンファについてご紹介します。
当院の初期研修医は第 1・第3 木曜日に開催される医局カンファで、自身が経験した症例について発表する機会があります。
『急性腎盂腎炎が契機と考えられる大腸菌による化膿性脊椎炎の1例』
『胸水貯留を契機に入院した患者の肺腺癌告知を経験した 1 例』
『腹腔内大量出血によりショックを来し救命できた子宮漿膜下筋腫の 1 例』
『脳梗塞を契機に発症したと考えられた、たこつぼ心筋症の 1 例』
医学生を含め、このブログを見てくださっている方々は経験があるかもしれませんが、
自分よりも知識のある人の前で症例や研究の発表をするということは、とても恐ろしいものです。
先日、ぼくにも順番がまわってきました。
タイトルは
『エリスロマイシンによるマクロライド少量長期療法を開始した高齢女性の気管支拡張症の一例』
「安易にアジスロマイシンやクラリスロマイシンは使用しない」ということを含めたマクロライド適正使用をついての話をしました。
7分の発表が終わり質疑応答に移ります。
ここで気を付けなければいけないのが「素人質問で申し訳ないのですが」「専門外で基本的な質問だと思いますが」といった枕詞です。
これらはボコボコにしようという明確な意思の表れです。
この言葉が聞こえてきたときは、すべてをあきらめましょう。
あれやこれやと質問が飛び交います。
なんとなくそれっぽい回答をしながらも困ったときには、上級医の山中先生の顔をチラチラと伺いつつ援護射撃をいただきました。
たまにキレが良すぎる質問も飛んでくるため気が抜けません。
その後、スライドのデザインなどのチェックに移ります。
ここでも「こうしたほうがいいよね」「ここは数字が違うんじゃない」などとありがたいご意見をいただくことができました。
医師は学会など様々な場で発表する機会があります。
日々のカンファレンスや救急外来の引継ぎなどもショートプレゼンと考えた場合は、毎日発表の機会があります。
何を伝えたいか要点をまとめつつ、伝えたいことをきちんと相手に伝えるプレゼン力が必要だと、日々実感しています。
医局カンファはそういった知識や技術を、上の先生方からアドバイスをいただくいい機会なのかもしれません。
恐怖感は強く面倒と思うこともありますが、プレゼン力を身につけるいい機会ですので、興味がある学生はぜひ見学などに来てくださいね。