2024.04.04
研修医ブログ
医師の改姓手続きまとめ
こんにちは。甲府共立病院研修医の服部です。
僕は男性医師としては珍しく、入籍して姓が変わっています。
働き出してから入籍し、そのまま旧姓「服部」で仕事をしているのですが、先日、先輩医師から結婚後の改姓にまつわる手続きについて聞かれたので、この機会に記事にしてみようと思います。
①改姓による一般的な手続き
②改姓による医師ならではの手続き
に分けてまとめました。
うまくやれば入籍当日終わらせることも出来るものも多いので、ぜひ入籍前に一読を!
改姓による一般的な手続き
こんなことは僕に説明されずともゼク〇ィ読んで頂ければそれでいいんですが、覚えている範囲で、一般に優先度が高い順に並べていきますね。
・マイナンバーカード
所持している場合、居住している市区町村の役所に入籍届を提出したのなら通常その場で変更、受け取りが可能。
・運転免許証
入籍時に入手できる住民票の写しで変更可、その場で受け取り。都道府県によるが土日も対応可能なことも。
・銀行口座
マイナンバーカードか免許証があれば戸籍謄本(入籍後すぐには取得不可)がなくとも申請可能なところも多い。ネット銀行でなければその場で通用やカードの受け取りが可能。
※ちなみに最近は旧姓での口座保有が可能な銀行も増えています。三大メガバンクや一部地方銀行(山梨中央銀行は可能でした)がそうなのですが、手続きがとても面倒らしく大々的に広報はしていないようです。旧姓で働く場合、旧姓の銀行口座を持っておくと便利な場面もあるようですので、ご参考までに。
・各種クレジットカード
紐づいている銀行口座の名義と同一の名義で再発行依頼。新しいものが届くには1週間前後かかる印象。
・職場への申請
勤務医の場合、職場に改姓の申請が必要。その職場で医業を行う際の姓を選択する必要がある(後述)。給与振込先口座についても変更が必要になることも。
・年金手帳、保険証
勤務医なら職場に改姓の申請を行えば基本的に変更してくれる。
・賃貸、公共料金、携帯電話契約、各種保険、サブスク、資産運用
銀行引き落としかクレカ支払いになっていることがほとんどなので変更の必要あり。ものによっては数ヶ月かかり、その間請求書支払いになることも。
・パスポート
入籍後すぐには発行できない戸籍謄本が必要なため、新婚旅行で海外に行く予定なら後日忘れずに手続きを。ちなみに市町村によってはマイナンバーカードがあればコンビニで土日祝であっても戸籍謄本が発行できるので便利。
改姓による医師ならではの手続き
すでに必要な手続きが多すぎてうんざりしていると思いますが、医師免許という資格で飯を食っている以上避けては通れない手続きがまだあります。
・医籍、医師免許証の改姓手続き
30日以内に保健所へ。戸籍謄本が必要なので入籍日当日には変更手続きはできません。
・保険医登録表、麻薬取り扱い免許証など
変更申請は、勤務医であれば職場を通して行えると思います。
また、各自所属している医師会や所属学会等への申請も必要となりますね。
準備が必要なものや申請期限については、こちらの日本医師会の女性医師支援センターのぺージが分かりやすいです。でもこの情報必要なのは女性医師だけじゃないけどなぁ!?
https://www.med.or.jp/joseiishi/article038.html
参考:旧姓のまま働きたい場合
・医籍
本名以外の登録は不可。だが医師としての名乗りには無関与。
・医師免許証
こちらは厳密には改姓時に変更手続きを行う義務はない。変更する場合、旧姓の併記の有無を決定できる。とりあえず変更して旧姓併記しておくのが安牌だろう。
・保険医登録表
旧姓使用可。但し地方厚生局をまたいでの常勤先の異動や紛失・き損にともなう再交付に関しては新姓のみ可。
・麻薬取扱者免許証
新姓の後に括弧付きで旧姓の併記が可。(旧姓・通称名のみは不可)
・学位、論文、科研費申請等
旧姓・通称名等の使用可。
おわりに
以上、簡単に医師の入籍後の改姓手続きについてまとめてみました。
準備も申請も面倒ですし、個別性が高いためかなり大変だと思うのですが、問題はこのタスクが新婚の片方にのみ降りかかるということです。
手続きによるフラストレーションを相方にぶつけて入籍後初の大喧嘩に発展させないためにも、ただでさえ忙しい医師の皆さんは、しっかり事前準備をしてスムーズに手続きを終わらせてくださいね。