2024.09.30
インタビュー
モラトリアムコース研修中の3年目医師にインタビュー
甲府共立病院 医師3年目佐藤政史
今年4月に入職し、モラトリアムコース研修を始めた3年目医師・佐藤政史Drに、1年目初期研修医の星一洋Drがインタビューしました。
Youはどうしてモラトリアムコース?
――佐藤先生はどうして甲府共立病院のモラトリアムコース研修をしようと思ったんですか?
将来的には総合診療、家庭医療の方向に進みたいと考えていましたが、3年目すぐに専門研修を始めるのではなく、もっと基礎力を付けたいと思ったからです。
――実際に研修してみてどうでしたか?
お世辞抜きでめっちゃ良かったです。さまざまな面で段階的にステップアップさせてもらえる方式で、無理ない範囲で負荷が徐々に上がる中で、確実に力が付いていったと感じています。
――そう言ってもらえると嬉しいですね。他にどんなところが良かったですか?
共立病院では日当直も含めて「広く診る」ことが実践できました。
例えば当直では、診断を付けてすぐその診療科に引き継ぐのではなく、翌日のオーダーまで出しておく仕組みなので、自然とさまざまな診療科の知識が身に付きました。
また、総合診療病棟を中心に研修できたので疾患の幅も広かったですし、内視鏡研修できたのも良かったです。
私は今後総合診療に進もうと思っていますが、働く場所が病院でもクリニックでも内視鏡スキルは強みになると考えています。もちろん、ただ操作ができるのでなく、所見まで読めないと業務に従事することはできないので、それなりの研修期間が必要にはなりますが…。
診療の幅が広がる、自信も付く
――なるほど。そんなに褒めてもらっていいんですか笑
ここは持ち上げておかないと笑。
ただお世辞でなく、甲府共立病院の初期研修は、主治医さながらの研修ができるのは本当に良いと思います。
日中の病棟でも当直でも、後ろについての見学ではなく、研修医自身が検査や治療方針を考えられる仕組みになっているし、患者さんやご家族に病状説明ができる。それを放置でなく、ちゃんと指導医・上級医が伴走・見守りしてくれているというのは結構すごいことだと思いますよ。
――佐藤先生は3年目なので、外来診療や訪問診療を本格的に担うのは初めてだったと思います。実際どうでしたか?
正直、しんどいところはありました。指導医が付いている安心感はありつつも、外来は飛び込みの初診が多くて、どうしても診察に時間が掛かってしまったり、慣れるまでが大変でした。
訪問診療は元々やりたかったことなので、充実していました。手技も徐々にやらせてもらったので、自信が付いた気がします。ここでやれて良かったですね。
――まだ半年間ありますが、モラトリアムコースは佐藤先生にとってどんな意味があったと思います?
何回か言いましたが、将来は総診・家庭医でやろうという気持ちはここに来る前から変わっていません。
ただその中で、「どういう方向でやろうか」を考えるいい機会になりました。イメージが少し見えたし、以前より解像度高く考えられるようになっている気がします。
後期研修の選び方?
――僕はまだ初期研修医1年目で、あまり後期研修のことを分かっていません。どんな風に選べばいいか、何かアドバイスもらえますか?
私もあちこちの実情を知っているわけではないので、あくまで直感的なことですが…。
診療科が決まっているなら、その先の病院(研修PG)選びはその病院の雰囲気や医療が自分のフィーリングに合っているかどうかが大きい。土地柄も合う・合わないがあります。
初期研修した病院以外のところは見学に行って、あとは直感しかない笑
「ここだ」と思ったら飛び込んでいけばいいと思います。どうにも馴染めなければ、退職して次を探せばいいのだし。
あと、あんまりハードなところだと大変だけど、ちょっと背伸びするくらいの環境がほどよくプレッシャーも掛かっていいと思います。
――参考になりました。今日は、ありがとうございます!