2025.07.31
研修医ブログ
誰もが1度は失敗する静脈採血。成功の秘訣を先輩医師から学ぼう!
お久しぶりです。研修医1年目の桜日和です。
連日猛暑が続いているので夏っぽいペンネームに改名したい桜日和です。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
「じっくり始める初期研修」を終え、GW明けから総合診療科の導入期に入りました。
導入期では上級医の先生の手厚いサポートのもと、実際に患者様の担当医として治療を行います。まず患者様の症状から疾患を診断し治療方針を立てます。立てたら先生に提案型プレゼンテーションをしなければなりません。そのプロセス全てがハードモードです。
患者様を担当するのと同時並行で、手技のレクチャーが始まります。
非常に難しい★★★★★
この写真は上級医の先生が中心静脈カテーテル(CVC)レクチャーをしている様子です。
いきなり患者様の内頸静脈にカテーテルを入れるのは勇気がいるので、まずは模型で練習します。手技の手順や注意点を理解するのに必死な様子がうかがえます。全員で練習したら平気で2時間以上経過していました。恐ろしいですね。
※★★★が普通です。
病棟ではCVC以外にも動脈採血、腹水濾過濃縮再静注法(CART)の様子を見学します。
動脈採血、CARTに関しては先生の丁寧な指導の後、いきなり実践です。ここだけの話ですが、筆者は大腿動脈の同定が苦手なので両親の動脈で練習していました。
静脈採血は?というと、「はじめてのちゅうしゃ」以来1度も触れていません。
にも関わらず、6月は1大イベントである職員健診があります。
職員健診は主に研修医1年目が医局の先生たちの静脈採血を行うものです。
先生方の前で恥をかきたくない!!
そんな思いで同期と話し合い、健診の前日に採血練習をしました。練習では手順を1つ抜かしただけで同期の腕から血液が噴き出しました。不安でたまりませんでしたが、ついに本番を迎えました。
健診では先生からご指名がありました。筆者は指名されて嬉しいと同時に、緊張で手の震えが止まりませんでした。
準備はできるのに針を刺す勇気が出ない、失敗したらどうしよう、そんな思いを巡らせながらゆっくり針を刺しました。
先生に「痛いですか?」と聞くと「刺すときが1番痛いよ」と言われました。次からは勢いよく刺そうと後悔しました。
難しい★★★★☆
1回目失敗。逆血は来たのに、分注前から針が抜けました。
原因としては針先が静脈の浅いところにあったこと、左手の固定が甘かったことが考えられます。反対の腕から再挑戦しましたが、やはり固定する指に力が入りません。どうやら筆者は指の力が弱いみたいです。20分くらいかけてやっと分注できました。おそらくCVCの次に難しい手技です(個人の感想)。
4人目の先生の採血でようやく慣れましたが、まだ緊張してしまいます。
上級医の先生によると「採血では思い切りの気持ちと、直針をしっかり固定するのが大事」とのこと。身に染みて痛感しました。3年前のブログをみると上級医の先生も同じミスをしております。(手技には危険がいっぱい!! 静脈採血編)
誰もが1度は失敗する静脈採血。成功の秘訣は先輩から学ぶのが1番。
次回もお楽しみに!